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腸内環境の仕組みとは?3つの腸内細菌の特徴や、腸内環境を改善する方法について解説!

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疑問

「腸内環境を整えると良い」と聞きますが、腸内環境の仕組みはどのようになっているんですか?

ユーグレナ 鈴木
ユーグレナ 鈴木

腸内には大きく分けて3つの菌が存在し、そのバランスが腸内環境の良し悪しに深く関係します。

納得

腸内環境について、もっと詳しく知りたいです。

ユーグレナ 鈴木
ユーグレナ 鈴木

わかりました!それでは、以下で解説していきます。

腸内環境とは?

腸

腸内環境にはどのような仕組みがあるのでしょうか。
以下で、腸内環境の仕組みと、腸内環境をチェックする方法について解説します。

腸内に生息している細菌

腸

腸内には、1000種類以上もの腸内細菌が生息しています。
腸内細菌は、身体に良い影響を与える「善玉菌」、身体に悪影響を与える「悪玉菌」、善玉菌でも悪玉菌でもない菌である「日和見菌」の3種類に分けられます。
腸内環境の良し悪しは、3種類の菌のバランスによって決まり、善玉菌の数が悪玉菌の数を上回った状態が理想的です。
日和見菌は腸内に最も多く、善玉菌と悪玉菌のうち優位な方に傾くため、悪玉菌を増やさないようにすることが大切です。

腸内環境の良し悪しをチェックする方法

お腹に手を当てる女性

腸内環境の良し悪しは、便の状態を見て確かめることができます。
善玉菌が十分に機能し、腸内環境が良い場合は、便が褐色でバナナ状の形であり悪臭がしません。
便が黒っぽかったり悪臭がする場合は、腸内環境が悪化している可能性があります。
また、便秘や下痢が多い場合も、腸が正常に機能していない可能性があるため改善が必要です。

納得

善玉菌が優位な状態を保つことで、腸が正常に機能するんですね。

ユーグレナ 鈴木
ユーグレナ 鈴木

腸内環境は便の状態から確認できるため、チェックしてみましょう。

3つの腸内細菌の特徴

お腹を押さえる女性

腸内には、「善玉菌」「悪玉菌」「日和見菌」と大きく分けて3種類の菌が存在します。
以下で、それぞれの腸内細菌の特徴について解説します。

善玉菌

善玉菌

善玉菌は、腸の消化や吸収を助けるなど、身体に良い影響を与える菌です。
そのため、腸内で善玉菌が悪玉菌よりも優位な状態が理想的です。
代表的な善玉菌に、乳酸菌やビフィズス菌が挙げられます。
乳酸菌には、腸内で悪玉菌の増殖を抑えたり、便通を改善したりするはたらきがあります。
また、ビフィズス菌にも悪玉菌の増殖を抑えるはたらきがある他、腸の運動を活発化させて排便を促す効果もあります。

悪玉菌

悪玉菌

悪玉菌は、たんぱく質を分解して有害物質を発生させる菌です。
悪玉菌が優位な状態になってしまうと、腸の機能が低下し、腸内環境が悪化してしまいます。
代表的な悪玉菌は、大腸菌やウェルシュ菌です。
大腸菌にはビタミンB群を作ったり感染症を予防するなどの効果がありますが、増えすぎてしまうと便秘や下痢などの原因になることがあります。
また、ウェルシュ菌は腸内で悪玉菌が優位になると活発化し、有害物質を発生させる菌です。
悪玉菌が発生させる有害物質は、便秘やアレルギー、肌荒れなどの悪影響をもたらすため、悪玉菌の増殖を抑える必要があるのです。

日和見菌

日和見菌

日和見菌は腸内で最も多く、善玉菌でも悪玉菌でもない腸内細菌のことを指します。
腸内細菌のうち、7割が日和見菌である状態が理想的な腸内環境です。
日和見菌は、善玉菌が優位であるときは善玉菌へ、悪玉菌が優位であるときは悪玉菌へ傾くという性質があります。
そのため、腸内環境が良い状態を維持するためには、善玉菌を優位にさせて日和見菌が悪玉菌に傾かないようにすることが大切です。

納得

日和見菌を悪玉菌化させないことが、良好な腸内環境を維持するためのカギなんですね。

ユーグレナ 鈴木
ユーグレナ 鈴木

日和見菌を悪玉菌化させないことが、良好な腸内環境を維持するためのカギなんですね。

腸内環境が悪化することで起こる不調

腸の不調

腸内環境が悪化することで、どのような不調が起こるのでしょうか。
下記で解説していきます。

便秘や下痢

便秘

腸が正常に機能しているときは、食べたものが小腸で吸収され、不要な部分が大腸へ送られて便として排出されます。
しかし、腸内環境が悪化していると、腸の機能が弱まって便が大腸で滞り、便秘の原因になるのです。
また、悪玉菌が発生させた有害物質を早く排出しようとすることで腸のはたらきが活発化しすぎてしまい、下痢になることもあります。
下痢は善玉菌までも流してしてしまう場合があり、さらに腸内環境を悪化させる原因になるため、腸内環境の改善が必要です。

肌荒れやニキビ

肌荒れ

腸内環境と肌の状態は、密接に関係しています。
善玉菌には消化や吸収の役割があり、肌を含む身体全体の調子を整えます。
一方で悪玉菌は腸のはたらきを低下させ、肌や身体にも悪影響を及ぼす細菌です。
そして腸内に最も多く存在する日和見菌は、善玉菌が優勢な時には肌や身体に良いはたらきをし、悪玉菌が優勢な時には肌や身体に悪いはたらきをします。
そのため、悪玉菌が増加すると日和見菌も肌や身体に悪いはたらきをしてしまい、肌に不調が起こる原因となってしまうのです。
腸内環境と肌の関係については以下の記事で詳しく解説していますのでぜひご覧ください。

免疫力の低下

体調不良

腸には、全身の免疫細胞の約7割が集まっています。
そのため、腸が正常に機能することで免疫細胞が活発にはたらき、体内に侵入しようとする病原体などを攻撃します。
反対に、腸内環境が悪化すると免疫細胞のはたらきが弱まってしまうため、免疫力が低下するのです。
腸内環境は免疫力と密接に関係するため、改善することが大切です。
また、腸内環境や免疫について、下記の記事でも詳しく解説しているのでぜひご覧ください。

納得

腸内環境が悪化すると、便秘や肌荒れなど、全身に悪影響が出てしまうんですね。

ユーグレナ 鈴木
ユーグレナ 鈴木

腸の不調は身体全体の不調に繋がるため、腸内環境を改善する必要があります。

腸内環境を改善する方法

腸内環境

腸内環境を改善することで、上記のような身体に良い効果が期待できます。
以下で、腸内環境を改善する方法について解説します。

食生活を見直す

食生活

腸内環境を整えるには、規則正しい食生活が大切です。
朝食を抜く、夜中に食事をするなどの不規則な食生活は、腸に負担をかけてしまいます。
また、上記で解説したように、悪玉菌は脂肪分を好むため、肉などを中心とする食生活は腸内に悪玉菌を増やしてしまう原因になります。
野菜なども取り入れ、栄養バランスの良い食事を心がけましょう。

適度な運動をする

運動

適度な運動は便秘を予防し、腸内環境を整えることに繋がります。
便秘の原因として多いのが、腸の筋力が低下することです。
ウォーキングや腹筋運動など、腸に刺激を与える運動を取り入れることで、排便に必要な腸の筋力を鍛えることができます。
また、お腹をマッサージすることでも腸に刺激を与えることができ、排便が促されます。

リラックスする時間を作る

睡眠

腸のはたらきは、副交感神経が優位な時に活発化します。
副交感神経はリラックスしている時に優位になるため、音楽を聴く、横になる、湯船に浸かるなど、リラックスする時間を作るようにしましょう。
また、しっかりと睡眠をとることも、副交感神経を活性化させる上で重要です。
寝る前にスマートフォンなどの画面を見すぎると、脳が活発化して睡眠の質が下がるので注意しましょう。

納得

生活習慣を見直すことが、腸内環境の改善に繋がるんですね。

ユーグレナ 鈴木
ユーグレナ 鈴木

健康のためにも、ぜひ実践してみてください。

まとめ

まとめ

当記事では、腸内環境の仕組みや、悪化することで起こる不調などについて解説しました。
善玉菌が優位である状態を維持することで、腸内環境を良好に保てることなどを理解いただけたかと思います。
腸内環境の悪化は、便秘や肌荒れ、免疫力の低下など、体全体に悪影響をもたらすため、改善するようにしましょう。
また、便秘が長い間続くと、大腸に溜まった便から有害物質が発生し、さらに腸内環境を悪化させてしまいます。
そこで、便秘を改善するにはユーグレナを摂取することがおすすめです。
ユーグレナの摂取により、便秘改善効果を示唆する研究結果が出ています。
ユーグレナとは、ワカメや昆布の仲間である藻の一種のことで、身体に良い59種類の栄養素がバランス良く含まれています。
また、ユーグレナを継続摂取することで、悪玉菌のはたらきを抑える酪酸菌の一つであるフィーカバクテリウムが腸内での占有率が上昇する可能性も示されています。
研究結果について、下記の記事で詳しく解説しているのでぜひご覧ください。

納得

生活習慣を見直すことが、腸内環境の改善に繋がるんですね。

ユーグレナ 鈴木
ユーグレナ 鈴木

健康のためにも、ぜひ実践してみてください。

鈴木 健吾

     
監修:鈴木 健吾
(研究開発担当 執行役員)

東京大学農学部生物システム工学専修を卒業。 2005年8月、取締役研究開発部長としてユーグレナ創業に参画、同年12月に、世界初となる微細藻類ユーグレナ(和名:ミドリムシ)の食用屋外大量培養に成功。 2016年東京大学大学院博士(農学)学位取得、2019年に北里大学大学院博士(医学)学位取得。 現在、ユーグレナ社研究開発担当の執行役員として、微細藻類ユーグレナの生産およびヘルスケア部門における利活用に関する研究等に携わる。 マレーシア工科大学マレーシア日本国際工科院客員教授、東北大学・未来型医療創造卓越大学院プログラム特任教授を兼任。 東北大学病院ユーグレナ免疫機能研究拠点研究責任者。著書に『ミドリムシ博士の超・起業思考 ユーグレナ最強の研究者が語る世界の変え方』(日経BP)など。

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