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ワクチンってどんな歴史があるの?ワクチンの歴史や開発に貢献した人物について解説!

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疑問

最近ワクチンの話をよく聞くんですけど、ワクチンっていつからあったんですか?

ユーグレナ 鈴木
ユーグレナ 鈴木

世界初のワクチンはおよそ200年前に開発されたんですよ!

納得

そんなに昔からワクチンがあったんですね!

ユーグレナ 鈴木
ユーグレナ 鈴木

はい!今回はワクチンの歴史について解説していきます!

天然痘ワクチンが世界初のワクチン

世界初

世界で初めて開発されたワクチンは天然痘という病気に対するワクチンです。
では天然痘とはどんな病気なのか、どのようにワクチンが開発されたのかなどの歴史について解説をしていきます。

天然痘はどんな病気だったのか

天然痘

まずは天然痘がどんな病気だったのか解説します。
天然痘は紀元前から存在している病気で、天然痘にかかった痕が残っているミイラも確認されています。
天然痘は、天然痘ウイルスによって感染し、高熱や全身への発疹が主な症状です。
非常に感染力が強いこと、致死率が非常に高いことが天然痘の特徴で、古くから何度も流行を繰り返してきました。
インドでは300万人が亡くなった記録がある他、天然痘ウイルスがヨーロッパからアメリカ大陸に持ち込まれた際には、極めて死亡率が高かったという記録が残されています。
このように天然痘は、非常に死亡率も高く、また治癒した後も発疹の跡が残ることが多いため非常に厄介な病気だとされていました。

エドワードジェンナーが世界初のワクチンを開発

世界初ワクチン

世界中の人々が天然痘に苦しんでいましたが、イギリスの医学者だったエドワードジェンナーがワクチンを開発しました。
このエドワードジェンナーが開発した天然痘ワクチンが世界初のワクチンだとされています。
ジェンナーは「牛痘にかかった人は、天然痘にかからない」という言い伝えに注目しました。
ちなみに牛痘とは、軽い水膨れが主な症状で、感染しても亡くなることは少ないとされている病気です。
「牛痘を天然痘の予防に使えるのではないか」と考えたジェンナーは、牛痘による水膨れの中の液体を、少年に注射したそうです。
その後、牛痘の注射を受けた少年に、天然痘が注射されましたが、体調を崩すことはなく無事でした。
こうして牛痘を利用して作られた天然痘のワクチンが、世界初のワクチンとされています。

世界で初めて開発された天然痘ワクチンの効果

効果

エドワードジェンナーが開発した天然痘のワクチンは、次第に世界中に普及し、人々を救う結果となりました。
日本国内では1956年以降、天然痘の感染者は確認されていない他、1977年以降は世界でも感染者は確認されていません。
これを受けて、1980年にはWHOが天然痘は根絶したと発表しました。
天然痘は人類が根絶した唯一の感染症だとされています。

納得

天然痘ワクチンが世界初のワクチンだったんですね!

ユーグレナ 鈴木
ユーグレナ 鈴木

そうなんです!他にも有名なワクチンがあるので紹介します!

その他主要なワクチンについて

ワクチン

ワクチンには、危険な感染症を乗り越えてきた歴史があります。
以下では、天然痘ワクチン以外の人類を救った有名なワクチンを紹介します。

コレラワクチン

コレラ

コレラは、下痢と嘔吐による脱水症状が主な症状で、1800年代以降に世界中で流行を繰り返している感染症です。
日本でも江戸時代にかけて流行して、たくさんの人が亡くなったという記録があります。
コレラワクチンはパスツールの研究によってワクチン開発が大きく前進したとされています。
パスツールが、ニワトリに毒性が弱くなったコレラ菌を注射してから、通常のコレラ菌を注射しても、ニワトリは無事でした。
この実験によりコレラワクチンの開発が大きく前進したとされています。

ジフテリアワクチン

ジフテリア

ジフテリアは、のどの痛みや激しい咳が主な症状で、第二次世界大戦中にヨーロッパで流行した他、現在でも南アメリカ大陸やアフリカを中心に感染が確認されています。
ジフテリアワクチンは、1980年に北里柴三郎とベーリングによって開発されました。
先に開発されていた、破傷風ワクチンの血清療法を応用することで、ジフテリアワクチンの開発に成功したとされています。
ジフテリアワクチンは有効性が非常に高く、ワクチンを接種することでジフテリアにかかるリスクを大きく下げることができるとされています。

コロナワクチン

コロナ

コロナワクチンは現在国内外で開発が進められています。
厚生労働省によると、コロナワクチンは、通常よりも早いペースで研究が進められていて、ワクチンの大量生産も検討されているということです。
コロナワクチンを接種することで、咳や発熱の症状を抑えたり、重症化を防ぐ効果があるということです。
コロナワクチンは1回目の接種の後、一定の間隔を空けて2回目の接種が必要です。
コロナワクチンを2回接種することで、95%の有効性で発熱や咳などの症状を防ぐことができるとされています。

納得

なるほど!昔からワクチンが開発されていたんですね!

ユーグレナ 鈴木
ユーグレナ 鈴木

そうなんです!次にワクチン開発に大きく貢献した偉人を紹介します!

ワクチン開発に貢献した人物

人物

ここではワクチンの開発に大きく貢献した偉人を紹介します。
この人たちの研究によって、ワクチン開発は大きく発展したとされています。

パスツール

パスツール

画像出典: Wikipedia

パスツールはフランスの細菌学者で、コレラワクチン、狂犬病ワクチンの開発に貢献しました。
パスツールは世界で初めてのワクチンだった天然痘ワクチンの作り方を応用したことで、他のワクチンの開発にも成功しました。
また、毒性を弱めた病原体を接種することで、感染症に感染するリスクを下げることができるという、予防接種の基礎を考案した点も大きな功績であるとされています。

コッホ

コッホ

画像出典: Wikipedia

コッホはドイツの医師で、結核菌、コレラ菌などを発見した功績を讃えられ、ノーベル医学賞を1905年に受賞しています。
当時は結核で亡くなる人がとても多かったですが、コッホが結核菌を発見したことにより結核の治療薬やワクチンの開発につながりました。
また、コッホが純粋培養法という研究手法を開発したことで、細菌の研究が大きく前進して、その後のワクチン開発の発展にもつながったとされています。

野口英世

野口

画像出典: Wikipedia

野口英世は福島県出身の細菌学者で、黄熱病の研究に大きく貢献したとされています。
感染症の研究に明け暮れる毎日だったようで、数多くの実験を繰り返してデータを収集していたようです。
黄熱病の研究が終盤に差し掛かったところで、残念ながら野口英世は亡くなってしまいました。
しかし、野口英世の功績をたたえ、彼が亡くなったガーナには野口記念医学研究所が設立されています。

北里柴三郎

北里

画像出典: Wikipedia

北里柴三郎は熊本県出身の細菌学者で、ペスト菌を発見した他、破傷風ワクチンの開発にも貢献したとされています。
北里柴三郎が発見した破傷風の血清療法は、破傷風ワクチンの開発だけでなく、ジフテリアワクチンの開発にも応用されました。
その後も北里研究所の設立や後進の育成を続けるなど、予防医学の発展に貢献しました。

納得

なるほど!コッホや野口英世がワクチン開発に貢献したんですね!

ユーグレナ 鈴木
ユーグレナ 鈴木

そうなんです!ワクチン開発で功績を残した日本人もいたんですよ!

まとめ

まとめ

感染症を予防するために、昔からワクチン開発の研究が進められてきました。
世界初の天然痘ワクチンが開発された後、さまざまなワクチンが開発され、現在もコロナワクチンの研究が続いています。
感染症を予防するためにも、必要に応じて適切なタイミングでワクチンを接種するように心がけましょう。

納得

今日はワクチンの歴史について教えていただきありがとうございました!

ユーグレナ 鈴木
ユーグレナ 鈴木

いえいえ!病気を予防するためにもワクチンの接種を心がけてください!

納得

はい、ありがとうございます!

鈴木 健吾

監修:鈴木 健吾
(研究開発担当 執行役員)

東京大学農学部生物システム工学専修を卒業。 2005年8月、取締役研究開発部長としてユーグレナ創業に参画、同年12月に、世界初となる微細藻類ユーグレナ(和名:ミドリムシ)の食用屋外大量培養に成功。 2016年東京大学大学院博士(農学)学位取得、2019年に北里大学大学院博士(医学)学位取得。 現在、ユーグレナ社研究開発担当の執行役員として、微細藻類ユーグレナの生産およびヘルスケア部門における利活用に関する研究等に携わる。 マレーシア工科大学マレーシア日本国際工科院客員教授、東北大学・未来型医療創造卓越大学院プログラム特任教授を兼任。 東北大学病院ユーグレナ免疫機能研究拠点研究責任者。

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